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クルーズ日記⑧「飛鳥Ⅱ新春クルーズ 横浜~新宮2泊3日(後編)」

2010/1/13

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あけましておめでとうございます。
さて、新春クルーズの続きです。穏やかに横浜港を出航した新春クルーズでしたが…。


目覚めると雨が…

▲部屋のテレビでは、時刻や日の出を
   表すチャンネルも

2007年1月5日横浜港発2泊3日のクルーズ。目的地は新宮。

新宮では世界遺産の熊野めぐりとして、熊野本宮大社、熊野速玉大社、青岸渡寺、那智の滝、熊野古道の大門坂、瀞峡などを巡る7つのコースが設定されています。

「初詣が熊野詣でなんて、ちょっとおしゃれかも」などと、ひとり悦に入っていました。


さて、2日目の朝は6時ごろ目が覚めました。寝る前の夜食に山菜うどんまでいただいてしまい、何となく体が重い感じです。

「さあ、デッキを歩かなくっちゃあ…」と部屋のカーテンを開けると、ベランダがぬれています。雨です。予定では新宮着8時で、雨は夕方からのはずだったのに。

新宮上陸ならず


▲静かな図書館で調べ物をしたり、
   本を借りたり


▲飛鳥Ⅱで人気のパブリックスペース、
   パームコート

7時ごろ、キャプテンから思いがけない館内放送がありました。

「波が高く、新宮着岸ができません。これから引き返して、相模湾に向かいます」

「え?」一瞬、わが耳を疑いました。「ええっ!あらっ!まあっ!残念!」下船できないショックと、これから揺れるのだろうかという不安が胸をよぎります。

まずはお風呂だわと、12デッキ(12階)のグランドスパへと向かいました。


少し波打つ湯船に浸かりながら、「残念ですねえ」と言い合うのですが、たまにはこんなこともあるのでしょう、みなさんそれほど嘆いている様子でもありません。

高校生の息子さんと乗船しているという女性は、「もうすでにライブラリーから本を借りているし、ゆっくりと船旅を楽しまなきゃ。もともと今回はのんびりしたくて、新宮でのツアーも申し込んでないの」と、けろっとしているのです。

「本を読んでも船酔いしませんか?」

「船は横揺れ縦揺れあるし、11デッキのパームコートとかライブラリーなど好きな場所で自分の落ち着く角度を見つけて座れば、平気よ」

なるほどそんなものかなと、ちょっとほっとしました。

大揺れの船内でも平気なランチタイム


▲晴れてても風は強く、海はかなり
   荒れている


▲ランチの蕎麦せいろ。7日の朝には
   七草粥が出た

そのうち風速は30m近く、波の高さは7mにもなり、船首に近い8デッキの私のキャビンは上下に大きく揺れています。

ベッドに横になっているとなんということはないのですが、体を起こすと「ううーっ、酔いそう」という感じ。

それでも手すりにつかまりながらも廊下を進み、エレベーターで5デッキに下がり、後方のメインダイニングに行くと、みな和やかに食事をしながらおしゃべりに花を咲かせています。

窓の外には、8デッキから見下ろすよりいっそう荒れた海が見え、白い波頭が上下しています。それでも驚くほど揺れは感じません。

これがスタビライザー(船の航行時の揺れを抑える安定装置)の威力なのでしょうか。

酔い気味で食事なんて無理、と思っていた私も、おいしくランチをいただきました。

高層階の船首と低層階の船尾とでは、こうも揺れに差があるのかということを身を持って体験したのでした。

船内生活はお正月ムードいっぱい


▲マシーンが並んだジム。奥にはボール
   やダンベルが

新宮上陸がなくなった分、船内生活が長くなりました。

新しい船内新聞が配られ、それにはいろいろなプログラムが加えられています。

UNO、バックギャモン、カードなどのゲーム教室に加えて百人一首やかるた大会、書初め大会というか書道教室、おはじきゲームなど、懐かしいものに触れる趣向に、船内は和気あいあい。

私もジムでちょっと運動したり、お風呂に入ったり、カジノコーナーで遊んだり(飛鳥Ⅱは日本船なのでカジノではなく、ゲームセンターのようなもの)しているうちにショーや映画など夕方のプログラムが始まりました。


▲江ノ島が見える相模湾沖で波が
   静まるのを待つ

3日目は快晴。大海原が日に輝いてきらきら光っています。

ただ、相変わらず冷たい強風が台風のように船を襲います。部屋から見ると、遠くまで海が波打っているのが分かります。

ベランダに出て海を見下ろしていると、波間にぱっと日が差す瞬間、虹が出来ることを発見!見ていて飽きません。

船は相模湾沖を周っているようで、江ノ島が何回か見えました。

波の比較的穏やかなところを航行しながら、船は低気圧の通過を待っているのでしょう。

横浜港ひとり占め?


▲到着が遅れ美しい夕焼けが見られた。
   ラッキー!


▲いよいよ着岸。こんなきれいな横浜
   は初めて

東京湾は波が高く、船内放送では、14時横浜港着の予定が19時ごろになるとか。

結局17時30分に横浜の大桟橋に着岸しました。

空はよく晴れて雲ひとつなく、途中、ベイブリッジの向こうにみなとみらいと富士山の姿が重なりながら遠くに見えました。

それが暮れなずむにつれ次第にシルエットとなり、だんだん近づくうちに街に灯がともってゆくさまは見とれるほどでした。

警報が出たせいか横浜港には他に船は全くなく、飛鳥Ⅱのひとり占め状態。こんなにきれいな横浜の光景は初めて見ました。


「風のおかげで余計に船に滞在できてラッキーでしたね」

振り返ると昨日の女性がにっこりと微笑んでいました。

横には高校生の息子さんでしょう、背の高い好青年が並び、そろって下船して行きました。

自然相手のクルーズ。どんな状況でもクルーズライフを楽しもうという姿勢が大事だと、改めて思いました。 

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