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クルーズ日記⑦「クイーンエリザベス2 ニューヨーク~ケベック ノスタルジック・クルーズ7日間(前編)」

2009/11/17

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豪華客船の代名詞ともいえるクイーンエリザベス2(QE2)。今からちょうど40年前の1969年に登場、一世をふうびしました。
もともとは大西洋定期航路で活躍していましたが、今はその役目を終え、昨年、ドバイに買われて行きました。
そのQE2に2003年の秋、ニューヨークからカナダのケベックまで乗船、6泊7日のクルーズを体験しました。


残照のニューヨークから紅葉のケベックへ

▲世界遺産に登録されて
いる「自由の女神」

ニューヨークのマンハッタンの西側、ハドソン川沿いの客船ターミナルに横たわるQE2は、夕方4時に静かに出航しました。

マンハッタン島に沿って、南側から東へ回り込むように進みます。夕方の空は、次第にオレンジ色に染まっていきます。

沖合いにすっくと立つ自由の女神像と夕日がちょうど重なると、デッキに集まった乗船客の「おーっ」という歓声とシャッター音が響きました。

ニューヨークを夕方出航するというのも、クルーズの演出のひとつということで、心憎いばかりです。

ゆったりとしたくつろぎ空間


▲QE2の長い廊下


▲浴室にはバスタブもある

QE2は、いかにも「船」という優美な黒い船体が特徴です。最近の船は巨大なマンションのように上に積みあがったような形ですが、QE2は細長く、一番長い廊下は250m以上ある感じです。

部屋に入ると、丸窓から外が見えるツインの部屋で、快適そう。窓のないインサイドの部屋も結構あります。

35年の年季が入っているせいか、ロッカーもバスルームも木製です。柱にいくつも付いている傷が、想像力をかきたてます。

かつて、どんな人々がこの部屋で過ごしたのでしょう。これが、あの、子どものころからあこがれていた、決して自分とは関係ないと思っていたクイーンエリザベス2なのだと思うと、感慨深いものがあります。

窓辺の棚には生花が飾られ、テーブルにはシャンパンとメッセージ入りカードが用意されていました。ホッと落ち着くひと時です。

カードの中に「レストラン・シーティングカード」があり、レストランの場所、テーブル番号、座席配置図などが記されていました。

まるでタイタニック号!イギリスの階級社会


▲メインダイニングのひとつ

QE2 では、宿泊のカテゴリーによってレストランが座席と共に指定され、メニューも異なります。

最上級クラスの「クイーンズグリル」の入り口には専用のサロンがあり、ウエイティングバーのようなカウンターも付いています。

キャビアもどんどん供されると聞きましたが、このクラス以外は中に入れないので、前を通ってちらとのぞくだけです。イギリスの船はまさに階級社会を感じさせられます。

これら5つのレストランのほかに、ビュッフェ形式で誰もが利用できるレストランやティーサロンがありました。

ハリファックスの街


▲ハリファックスの高台に立つ時計台


▲シタデルの衛兵はかわいいキルト姿

翌日QE2は終日航海をして、3日目にノヴァ・スコティア州のハリファックスに到着。

ここはQE2の生みの親、サミュエル・キュナードの出身の地で、ヨーロッパからの移民の歴史を今に伝える港町です。星形の要塞(シタデル)を持つため、五稜郭がある函館市と姉妹都市だそうです。

町は坂が多く、シタデルは坂の上にあります。ここからは町や海の見晴らしがよく、心地よい風がほほをなでます。

シタデルの門には、スコットランドの正装であるタータンチェックの民族衣装(キルト)を身に着けた衛兵が身動きせず番をしていました。ノヴァ・スコティア州は英国系カナダ人の原点なのでした。

衛兵交替も見どころの一つ。公園からは、バグパイプの音も聞こえてきました。

タイタニック号の救援基地だったハリファックス

▲ブルーノーズを模した遊覧船

ハリファックスは、座礁したタイタニック号の救助基地だったことでも知られ、海洋博物館には、海底から引き上げられた時計など、タイタニック号の遺品が展示されていました。

また、カナダの10セント硬貨に描かれている帆船「ブルーノーズ」が作られたのもここ。ブルーノーズとはスクナー型漁船で、アメリカの数多くのレースで優勝した実績があり、ノヴァ・スコティアの人々の誇りとのことです。

ちなみにスクナーとはマストが2本以上ある帆船のことだそうですが、漁船のイメージよりずっとスマートです。この船にそっくりな帆船が港を行き来していました。遊覧船なのでしょう。

名物の巨大なロブスター


▲これがうわさのロブスター

とにかく古い港町。ここではシーフードが楽しみで訪ねる人が多いようです。

何と言っても有名なのが、巨大なロブスター。レストランで注文したら、思わず笑ってしまうほどの特大ロブスターが出てきました。

お皿からはみ出たはさみの部分だけでも、私の手のひら分くらいの大きさです。塩ゆでにしてレモンととかしバターが添えられていました。わりにあっさりして、ロブスターの甘みが引立ちます。これはやはりハリファックスならではということなのでしょう。

みやげ物店でも、ロブスターグッズがやたらに多く、ぬいぐるみやキーホルダーなどのほか、ロブスターチップスなどの食べ物も多く売られていました。

ハリファックスでの半日は、なかなか変化に富んで面白い滞在でした。
船上での遊びやケベックシティは後編で‥
(後編は、12月9日掲載の予定です。)
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