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お米の国が生んだ伝統料理。見た目にも美しい生春巻き<ベトナム> 2009/7/1

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▲香草と一緒に食べるのもおすすめ

ベトナムは、日本と同じお米が主食の国。

といっても、日本のように炊いて食べるのではなく、麺(フォーなど)や生春巻きのライスペーパーに加工して食べることが、ほとんどのようです。

生春巻きはベトナム語でGỏi cuốn(ゴイ・クゥーン)。そもそも「サラダを包んだもの」という意味なのだとか。その味わいだけでなく、シンプルな造りなのに視覚でも楽しむことができます。

乳白色のライスペーパーからうっすらと透けて見える、オレンジ色のエビや緑の野菜。彩りは美しく、なんとも涼しげで、食欲が減退してしまう暑い夏にはぴったりです。


▲ 食材、布製品、台所用品など
が揃う、ホーチミンのベンタイン市場

ベトナムを旅行すると、必ず生春巻きを食べます。街なかを観光しながら歩き回って、いっぱい汗をかいて、いざレストランへ。

まずはベトナムのビール「333(バーバーバー)」と生春巻きで、一息つきます。噛むとシャキッとした野菜の歯ごたえと、ビーフンの食感、えびの甘みが冷えたビールにぴったり。

ピーナツのクランチが入った甘辛いみそだれ風のものや、ヌックマム(魚醤)と酢、唐辛子などを合わせたスイートチリ風のソースをつけて食べるのですが、そのソース自体もおいしくて、いくつでも生春巻きが食べられてしまいます。


▲網目模様の正体は、
この乾燥用の板でした

田舎の家庭では、今でもライスペーパー自体もお米から手作りしているそうです。

まずはお米を粉状に挽き、水を少しずつ加えながらよく混ぜてタネを作ります。クレープを作る要領で、熱した鉄板の上に丸く広げて焼き、焦げ目が付く前に取り出して冷ませば、できあがり。

冷ます際は、重ねるとくっついてしまうので、一枚一枚別々に広げて冷まします。草で編んだ専用の板の上に並べるため、ライスペーパーには網目の模様が付くのです。

ライスペーパーに巻く具材は、たいてい、レタスなどの青菜、ニラ、ニンジン、もやし、ビーフン、豚肉、エビなど。

ライスペーパーの手前に野菜を置いて一巻きしたら、えびをきれいに並べてもう一巻き。何度か挑戦したことがあるのですが、なかなか上手く仕上がったことがありません。

ベトナムの女性がお母さんから最初に習う料理はたいてい生春巻きなのだとか。子供のころからお手伝いをしているため、大人になると誰もがきれいに生春巻きが作れるようになるようです。


▲アオザイの色は、未婚
なら白、既婚なら紫、作業
着は青とされている

そういえば、民族衣装であるアオザイも、お母さんから娘へと伝えられるもののひとつです。

ベトナムの多くの中学・高校、一部の大学では、純白のアオザイを女子学生の制服として指定しています。入学が決まったら、女の子はお母さんにお裁縫を習いながら、一緒にアオザイを作るのが、一般的なのだそうです。

生春巻きを食べるたび、そんな温かなベトナムの伝統を思い出します。

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